
セリフを読むと棒読みになってしまう
これは初心者さんからよくいただく悩みのひとつです。
実際にレッスンでも、こんなやり取りがよくあります。

感情を込めているつもりなんですけど、
どうしても平坦に聞こえちゃうんです…

そうだよね。
実は”感情を込める”って気合いの問題じゃないんだ。
ちょっとした工夫で、自然に聞こえるようになるよ。
棒読みになってしまうのは、才能や感性の問題ではありません。
読み方のクセの問題です。
今回は、棒読みを直すための 3つのコツ を紹介します。
意識するだけで声の印象がぐっと変わるので、ぜひ練習に取り入れてみてください。
この記事を書いているMotto!はこんな人!

①年間1000時間以上の
指導実績のあるボイストレーナー
②声優志望、プロの声優への
マンツーマンレッスン実績が
年間500時間程度あります
③運営サイトが
にほんブログ村
ボイストレーニング・声優志望
ジャンルで1位を継続中
コツ① 感情は”言葉”ではなく”状況”から想像する
棒読みになる原因の多くは「言葉をそのまま読んでしまうこと」です。
例えば「ありがとう」というセリフ。
- 素直な感謝
- 泣きながら言う感謝
- 実は皮肉を込めた「ありがとう」
言葉は同じでも、
状況が違えば声の響きも変わりますよね。
ポイントは「セリフの前後で何が起きているか」を想像すること。
状況をイメージすれば、自然と声に感情がのります。
「感情を込めよう」と意識するあまり、
言葉そのものに感情を乗せようとしてしまうのが
初心者の典型的な失敗です。
「ありがとう=感謝の言葉」と脳が処理してしまい、
どの「ありがとう」も同じトーンになってしまいます。
- セリフの前後の場面を読む(または想像する)
- 「このキャラクターは今、何を感じているか」を一言で書き出す
- その感情を持ったまま、セリフを声に出す
「嬉しいから大きな声で読む」ではなく、
「嬉しい気持ちで話しかける」イメージです。
この違いだけで、声の自然さが大きく変わります。
コツ② 抑揚は”声の強弱”ではなく”間”で作る
「もっと抑揚をつけて!」と言われると、
多くの人は声を強くしたり高くしたりしがちです。
でも、それだけだと大げさで不自然になってしまいます。
実は、一番効果的な抑揚は “間” にあります。
- 驚いたら一瞬止まってからセリフを出す
- 悩んでいる時は少し間を長めにとる
- 喜んでいる時はテンポよく進める
声の大小よりも、
「間をどう取るか」でセリフの印象は大きく変わります。
間を怖がって、
セリフとセリフの間を詰めすぎてしまうのも
棒読みに聞こえる大きな原因です。
会話のキャッチボールのリズムが失われ、
ただ台本を読んでいるように聞こえてしまいます。
セリフは全て「リアクション」です。
前の出来事を受けて、感じて、言葉が出てくる
——その流れを意識するだけで、
間は自然と生まれてきます。
実はセリフを実際に話している以外のところの方が、
演技の質を左右することも多いんです。
| 感情・状況 | 間の目安 |
|---|---|
| 驚き・衝撃 | セリフ前に0.5〜1秒 |
| 迷い・葛藤 | セリフ途中に短い間 |
| 喜び・興奮 | 間を短めにテンポよく |
| 悲しみ・後悔 | セリフ後にも間をとる |
コツ③ 自分の声を録音して客観視する
自分の声を自分の耳だけで判断するのは難しいです。
「自然に読めているつもり」が、録音すると意外と棒読みだったりします。
これはプロの声優さんでも同じで、
録音して聴き直す習慣がある人とない人では、
成長スピードが大きく変わります。
- まずは普通に読んで録音する
- 聞き直して「平坦に聞こえる部分」をチェック
- 感情や間を工夫して、もう一度録音
- 聞き比べて違いを確認する
この繰り返しで、驚くほど自然な声になっていきます。
録音した声を聴いて

恥ずかしい
気持ち悪い
と感じてすぐ消してしまう方が多いですが、もったいないです。
自分の声の録音を聴き慣れること自体が練習になります。
最初は違和感があっても、
繰り返すうちに客観的に聴けるようになってきます。
録音練習をするときは、短めのセリフから始めるのがおすすめです。
以下のフレーズで、感情や間を変えながら何度か録音して聴き比べてみてください。
- 「おはよう。今日はいい天気だね」(明るく/眠そうに/素っ気なく)
- 「そんなはずない!」(信じられない驚き/怒り混じり/泣きそうに)
- 「ありがとう。本当に助かったよ」(素直な感謝/泣きながら/照れながら)
同じセリフでも、状況と間を変えるだけでこれだけ印象が変わります。
他にも練習に使えるセリフをまとめています。
無料で使えるセリフ・ナレーション素材はこちら
まとめ
棒読みを直すには、次の3つを意識しましょう。
- 状況をイメージする(言葉ではなく場面から感情を作る)
- 間で抑揚をつける(声の強弱より、間のコントロール)
- 録音して客観視する(自分の声を外から聴く習慣をつける)

なるほど!
声を大きくしたり高くしたりするだけじゃないんですね

そうそう。大事なのは”気持ちを届けること”。
そのために、状況と間を意識するんだよ。
セリフは「読む」ものではなく「伝える」もの。
この意識を持つだけで、声の印象はぐっと自然に変わります。
次におすすめの記事
セリフの読み方をもっと深く学びたい方はこちら
棒読みから脱出したら、次はオーディションに挑戦しよう
