掛け合いではないセリフが難しい理由|独学でズレやすいポイント

Motto!の提供しているセリフ集もそうですが、
掛け合いではないセリフや、
一人で語るセリフを見たときに、

「こっちの方が簡単そうだよな」

と感じたことはありませんか。

  • 相手のセリフを待たなくていい。
  • 間を取るタイミングも自由。
  • 自分のペースで読めそう。

そう思って選んだはずなのに、
実際に読んでみると、

  • 何をしているのか分からなくなる
  • 感情は入れているつもりなのに、しっくりこない
  • 自分では良いと思うけれど、不安が残る

そんな感覚になる方は、とても多いです。

これは決して、
独白やモノローグが向いていないからではありません。

むしろ、
掛け合いではないセリフほど、
独学では迷いやすい構造を持っている

というだけなのです。

この記事を書いている人

この記事を書いているMotto!はこんな人!

①年間1000時間以上の

指導実績のあるボイストレーナー

②声優志望、プロの声優への

マンツーマンレッスン実績が

年間500時間程度あります

第1章|掛け合いではないセリフは、なぜここまで難しいのか

掛け合いではないセリフ、
いわゆる独白やモノローグは、
声優ならではのジャンルだと私は考えています。

もちろん、
俳優のオーディションなどでも
一人でセリフを読む場面はあります。

ただ、
一人で録音し、その音声だけを提出する
という形式がここまで一般的なのは、
声優の世界ならではです。

そしてこの形式は、
セリフを扱うという行為の中でも
最も難易度が高い部類に入ると感じています。

なぜそう思うのか。
いくつか思う条件をお話ししていきます。

相手がいない、前後関係も分からない

掛け合いのあるセリフでは、

  • 相手の言葉がある
  • 反応する対象がはっきりしている
  • 会話の流れが自然と生まれる

という助けがあります。

一方で、
掛け合いではないセリフの場合、

  • 相手が見えない
  • 前後の会話が分からない
  • なぜこのセリフが出てきたのかが曖昧

という状態で、
いきなり声を出すことを求められます。

これ、
かなり無理のある状況だと思いませんか?

キャラクター設定も、感情も、いきなり求められる

さらに難しいのが、

  • キャラクター設定がほとんど書かれていない
  • 年齢、関係性、状況が曖昧
  • それなのに、強い感情、表現だけは求められる

こうしたセリフが、
珍しくないという点です。

つまり、

何も分からない状態で、
いきなり「感情を出して」と言われている

ようなものです。

これが簡単なはずがありません。

声優の世界では、ボイスサンプルはもちろん、
配役等のオーディションでもこの形式が使用されます。

その際に提供されるのは、
作品の世界観の説明や、
キャラクターの立ち絵や性格などの情報のみ。

この内容だけでオーディションを戦うのが
当たり前の世界ということになります。

なので、「できない、苦手」
で避けることのできないジャンルなのも
悲しいところですね。

一番の難しさは「自由すぎる」こと

私が特に難しいと感じているのは、
自由度があまりにも高いという点です。

設定や状況で
ある程度縛ってくれていれば、
考える方向も自然と定まります。

前述したオーディションなどは、これがある時もあります。

ですが、
ボイスサンプルに使用するセリフ集や、
何も状況等が縛られていないセリフの場合、
正直、どうとでもなってしまう

  • どんな相手でも成立してしまう
  • どんな感情でも読めてしまう
  • どんなテンポでも、それっぽく聞こえてしまう

だからこそ、

「これでいいのかな?」
「別の読み方もある気がする」

と、
どんどん深みにはまっていきます。

セリフを選ぶ際のコツにもなりますが、
できるだけ情報があるものを選ぶのもコツです。

例えば「放課後」「授業」という言葉が出てくれば
学生である可能性が高くなるように、
何かしらイメージがしやすい言葉が入っていないか
確認してみるのがおすすめです。

一人だと、沼にハマっていることに気づきにくい

掛け合いではないセリフは、
一人でやればやるほど沼にハマりやすい
という特徴もあります。

  • 修正しているつもりが、ズレていく
  • 表現を足しているつもりが、輪郭がぼやける
  • 自分では良くなっている気がする

しかも厄介なのは、
ハマっている最中は、その自覚がほとんどない
という点です。

これは能力の問題ではなく、
構造の問題です。

これは実際のレッスンでも度々あることで。
本人が合っていると思い込んでいる読み解きが
実はものすごい偏ったものになっていることがあります。

自分だけでは気づけないので、そのままやってしまうと、
誰もわからないセリフになっていたりするという
恐ろしい結果を生むことが度々あります。

第2章|「相手がいない」のではなく「見えなくなっている」

ここで一つ、
大事な整理をしておきたいと思います。

掛け合いではないセリフは、
相手がいないわけではありません。

本当は、

  • 心の中に相手がいる
  • 過去の誰かに向けている
  • 想像上の相手と会話している

こうした状態であることがほとんどです。

ただ、
声や反応が返ってこない分、
相手の存在が見えなくなりやすい

その結果、

  • 目的(Why / What)が薄れる
  • 行動ではなく感情だけが前に出る
  • 「っぽい」表現になりやすい

というズレが起こります。

第3章|独学で迷いやすいのは「才能」ではない

ここまで読んで、

「やっぱり難しそうだな」

と感じた方もいるかもしれません。

ですが、
はっきり言えることがあります。

掛け合いではないセリフで迷うのは、
才能がないからではありません。

  • 情報が少なすぎる
  • 自由度が高すぎる
  • 一人で判断せざるを得ない

この条件が重なっている以上、
独学で迷いやすいのは当然です。

Motto!
Motto!

むしろ、
「迷っている」「しっくりこない」と感じている時点で、
ちゃんと考えながら取り組めている証拠でもあります。

まとめ|難しいと感じるのは、自然なこと

掛け合いではないセリフは、

  • 相手が見えにくい
  • 前後関係が分からない
  • 自由度が高すぎる

という理由から、
セリフ練習の中でも最難関だと言えます。

だからこそ、

  • 迷う
  • 悩む
  • 正解が分からなくなる

これらはすべて、
とても自然な反応です。

Motto!
Motto!

一人で抱え込みすぎず、
「難しい構造なんだ」と理解したうえで
向き合っていくことが大切です。

録音後に「方向性が合っているのか分からない」と感じた場合は、
音源1点への簡単なフィードバックも行っています。

https://motto-voice.stores.jp/items/695f276ce843873a773e359e

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