台本の読み込みが足りないって指摘を受けたんですが…
台本を読み込むって、どうしたらいいんですか?
あぁ、よくある指摘ではあるよねぇ
台本をちゃんと読んで行ったのかい?
もちろんです!
全部覚えるくらいには
読んでいったつもりだったんですが…
ただ読んでいくのと、
読み込むのは、
ちょっと意味が違うかもね
違うんですか?
たくさん読めばいいわけではないんですか??
そうだね、ただ読むだけだと、読み込んだことにはならないかな
ちゃんと読解していかないとね
読解…?
台本を読み解くって技術だね。
必要な技術ではあるんだけど、ちょっと難しいとは思うんだ。
でも、読解ができるようになると、
演技力が間違いなく向上するから、
ぜひ手に入れてほしいな!
- 台本の読み込みが足りない
- もっと台本を読んでこい
こんな指摘を受けたことはないでしょうか?
いや、めっちゃ読んできてるんだけどなぁ…
って思って、腑に落ちないこともあったかもしれません。
しかし、読んだ量は、実はあまり関係ないのかもしれません。
今日は、ちょっと難しい、でも間違いなく必要になる台本読解のとっかかりについて、シェアしていこうと思います。
この記事を書いているMotto!はこんな人!
①年間1000時間以上の
指導実績のあるボイストレーナー
②声優志望、プロの声優への
マンツーマンレッスン実績が
年間500時間程度あります
1、台本読解ってそもそも何?
読解って、そもそもなんなんですか?
読んで字の如くって感じだよ?
読み解くってことだね。
読み解く…?
台本だから、間違いなくセリフが書いてあるだろ?
でも、書いてあるセリフだけだとわからないことがないかい?
例えば、こんなセリフがあったとしましょう。
…え?足りない?
そんなことは…あ…
い、いや!ちょっと待って。絶対、あるんだよなぁ…おかしいなぁ…
嘘じゃないって!本当なんだって!信じてくれよ!
…あの、ものは相談なんですけど…
今回はツケってことに、なりませんかね?
こちらのセリフは「Motto Voice!」がフリーで提供しているボイスサンプル用のセリフです!
ぜひ、そちらもご覧くださいね♪
なんとなぁく、何が起こっているのかは想像できるかもしれませんが、
このセリフだけだとわからないことがかなりありますよね?
そのわからない部分を解いていくのが、読解という作業になります。
- このセリフを話している人物が何を言いたいのか
- 何をしたくて、このセリフを話しているのか
- そもそも、誰に向かって話しているのか
この辺りは書いてあることもありますが、
書いていないこともあります。
それだけじゃなく、もっといろんな意味がセリフには隠れているものなのです。
セリフという少ない情報量の中から、
いかに真の感情を読み取れるか。
それが台本読解という作業になってきます。
2、台本読解が必要な理由
台本読解が何かはわかりました
でも、それがないと演技はできないんですか?
いや、できないってことはないかな
でも、俗にいう薄っぺらい演技になってしまうかもしれないね。
薄っぺらい?
感情が乗っていない、ただそれっぽく話してしまうみたいなことかな
声優さんになりたい子が結構陥りやすい現象だね
台本が読み解けていないから、そうなっちゃうってことですか?
もちろんそれだけが理由じゃないことが多いけど、
読解が足りないことは多いかな。
こんな感じだろう、ってセリフをやっちゃうと、
っぽい話し方で終わってしまうことは多いかもしれないね
薄っぺらいのを見抜かれてるから、
台本を読んでこいって言われるんですね…
そういうことだね。
だったらそう言ってくれればいいのにね、笑
台本読解ができないと、
演技が全てそれっぽいだけのものになってしまうことが多いです。
例えば先ほどのセリフ。
…え?足りない?
そんなことは…あ…
い、いや!ちょっと待って。絶対、あるんだよなぁ…おかしいなぁ…
嘘じゃないって!本当なんだって!信じてくれよ!
…あの、ものは相談なんですけど…
今回はツケってことに、なりませんかね?
焦っているような気もしますが、
それ以外の感情も可能性としてはありそうですよね?
普段の生活で、一つの感情だけで全ての言葉を発している人はおそらくいません。
なので、それっぽく喋っていると、良くも悪くも「作り物感」が出てしまいます。
- この人はなんでこんなに焦っているっぽいんだろうか?
- もしかして、怖い人の前にいるのかな?
- それとも、自分が得をしたくて誤魔化そうとしているのかな?
いろんな理由が見えればいいですね。
セリフはその時思っている感情の氷山の一角に過ぎません。
見えないところにどれだけのものが眠っているのかを想像できるかが、
あなたの演技を薄っぺらくしないコツかもしれません。
3、台本読解の練習方法
薄っぺらい演技はしたくないですね!
どうやって練習すればいいんですか?
んー時代錯誤な言い方だけど、
正直台本読解は数かなぁ…
とにかく色々読解してみるってことですか?
そうだね。
でも、闇雲にやっても余計にわからなくなっちゃうから。
どうやって読解すればいいかを
自分なりに理解してから練習するといいよ
大前提として、台本読解には正解はありません。
こうやれば、必ずうまくいくという方法は残念ながらないのです。
なので、自分でたくさんのセリフを読み解いてみて、
演技にどんな影響が出るのかをどんどん実験してみるのが一番です。
結構遠回りに感じますが、
ここはコツコツやっていくしかないのが現状です。
ただ、闇雲にやってもよくわからないまま終わってしまうことが多いです。
例えるなら、まだ方程式も習ってないのに、
二次方程式を解いてくれと言われるようなものなので、汗
なので、少し台本読解について
Motto!なりの方法を説明した記事も近日中に更新予定です。
気になる方がいればどうぞお待ちください。
ただ、何度も言いますが、
正解はないので、自分なりの読解方法をどんどん編み出してみてくださいね。
それ以外だと、たくさん活字の本を読むこともおすすめです。
アニメや漫画は文字以外の情報がたくさんあって、読解の必要がありません。
しかし、活字の本はそうではありませんよね?
あなたが想像しないとわからないことが結構多いです。
本をたくさん読むと、もしかしたら読解がスムーズにできるようになるかもしれません。
おすすめの本を紹介している記事もあるので、
何を読んだらいいかわからないって人は、
こちらも参考にしてみてくださいね。
ちょっと地味だけど、ぜひ手に入れて欲しい力
演技を実際にしたり、声を出したりする作業と違い、
台本読解はどうしても地味で、やる気が出ないジャンルの一つです。
しかし、演技を生業にしていく以上、
読解という道を避けることはできません。
ぜひたくさんのセリフに触れて、たくさん実験をしていってください。
読解が楽しくなってくると、演技の幅も自ずと増えていきます。
読解力は声優になる力強いパートナーです!
根気よく行えば、必ず良くなりますので、
ぜひチャレンジしていってくださいね!
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